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コラム:モウリーニョの4−3−3システムはインテルでも機能するか?

 投稿者:京美堂WEB担当  投稿日:2008年 7月20日(日)23時49分24秒
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インテルにおけるモウリーニョ式4−3−3システムの有効性を検証する

鉄壁のディフェンスラインの前では、攻守両面においてのキーマンである中盤の3人が90分間ピッチの上を走り続け、相手からボールを奪うとすぐさまロッベン、ダフ、J・コールらが早いサイドアタックで敵のディフェンスを崩し、ドログバがゴール前で決定的な仕事をこなす
モウリーニョがチェルシーの監督時代に採用したシステムの中で、最も威力を発揮したフォーメーションといえば、4−3−3をおいて他にないだろう。



個々の役割が明確にされたこの戦術と、そしてそれを忠実に遂行する選手達によって、プレミアリーグで圧倒的な強さを誇っていたチェルシーだったが、アブラモビッチが2人の“不必要な”ビッグネーム――バラックとシェフチェンコを連れてきたことにより、チームの歯車は狂い始めてしまった。
彼ら2人は決して、モウリーニョの採用する4−3−3システムに適した選手ではなかったからだ。マンチェスター・ユナイテッドと激しい優勝争いを繰り広げる中、様々な解決策を試みたモウリーニョだったが、アブラモビッチ・オーナーのチーム作りへの執拗な干渉もあり、結局チームを去る決断を下したのはご承知のとおりだろう。



このたびインテルの監督として現場に復帰したモウリーニョは、就任早々、インテルでもこの4−3−3システムを採用するつもりであることを明かしている。
だが、彼がインテルの監督に就任した当初から、チームにはこのシステムに適した十分なサイドアタッカーが揃ってはいない。
先日ローマからマンシーニを獲得し、またポルトのクァレスマについても引き続き獲得を目指してはいるものの、それでもなおこのチームに彼の4−3−3システムがフィットするかどうかには大きな疑問が残っている。



現在、チームにはいわゆるセンターフォワードタイプの選手が多い。アドリアーノやクルス、クレスポなどがそうである。
スアソは真ん中もサイドもこなせる選手だが、やはり一番問題となるのはエースストライカーであるイブラヒモビッチの使い方だろう。
彼はサイドで仕事ができるタイプではなく、また真ん中に張りつかせてしまうと彼独自のクリエイティビティが失われてしまう可能性が高い。つまり、システムに当てはめるのが難しい選手なのである。



バロテッリをサイドアタッカーとして起用することは十分に可能と思われるが、36歳のフィーゴはどうだろうか?モウリーニョは、これらの選手達をうまくチームに当てはめていかなくてはならない。
だがはたして、イブラヒモビッチとアドリアーノをどうやって同時に起用するというのだろう?



興味深いことに、先週水曜日、モウリーニョはこの疑問に自ら答えを出してみせた。
1人のセンターフォワードに2人のサイドアタッカーではなく、3人の“純粋な”ストライカーを前線に並べることを示唆したのである。
つまりこれは、イブラヒモビッチとアドリアーノの同時起用が可能なことを意味している。



「我々には常に哲学があり、出発点がある。4−3−3は私の最も好むシステムだが、私にとってこのシステムは“3人のストライカー”を前線に並べるという意味だ」



「3人のストライカーのポジションは重要ではないし、それは試合ごとに変わるものだ。ポジションチェンジをすることによりスペースが生まれ、攻撃の形も増える。
その意味では、アドリアーノとイブラヒモビッチが一緒にプレーすることになんら問題はない」



おそらく彼のこの言葉はまったくの嘘ではないだろう。一見無理のある説明のようにも聞こえるが、言っているのはあのモウリーニョなのだ。もしこの言葉どおりに実行して成功できる人間がいるとしたら、それは彼以外にない。
だが、彼の言うところの3人の“純粋な”ストライカー――イブラヒモビッチ(彼の場合は“純粋”とは言えないかもしれないが)、アドリアーノ、クルス(クレスポ)が同時にピッチに立つのが有効な戦術だとはどうしても思えない。さらに、もし彼の言うとおり3人のストライカーを前線に並べる場合、せっかく獲得したマンシーニはどう扱うのだろうか?そしてフィーゴは?――どちらもこのシステムの中盤としてプレーできる選手ではない。



そして同時にそれは、中盤が抱える疑問にもつながる。
カンビアッソ、ヴィエラ、サネッティ、キヴ――彼らはみなモウリーニョの戦術に適応することが可能だろう。
彼らは頭がよく、そして高いディフェンス力を持った選手達である。
だが一番の疑問は、中盤のはたしてどこから、そして誰から、ゴールならびにクリエイティビティが生み出されるのかということだ。
この疑問を解決できる選手はランパードにおいて他にないが、彼の獲得については未だ先は見えていない。



インテルのディフェンスは、現時点でセリエA最強であることは間違いないだろう。
そしてそれは、モウリーニョによってさらに強固なものへと変わるはずだ。
考えられる問題はフォーメーションだけである。
イタリアはプレミアにくらべてゲームの展開が格段に遅く、中盤のポゼッションは非常に重要な要素になる。つまり、このエリアでの人数不足は、ディフェンスラインにも影響する可能性があることを意味している。



モウリーニョがどういった戦術でセリエAというリーグを戦うつもりでいるのか、非常に興味深いところである。だが、イブラヒモビッチ、アドリアーノ、クルス(クレスポ)の同時起用の可能性については…あまり信用しないほうが賢明だろう。
 
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